みなさんは「エキゾチックレザー」という単語を聞いて、何を思い浮かべますか?
鶴田さんは金持ちを。
僕は幼い頃どこかで拾って机の中で大切にしていた蛇の抜け殻を。
中台は父親が履いていたクロコダイルの靴を。
NICENESSのデザインチームはベビーパイソンの革を見てロンドンという街が一番色鮮やかだった時代:スウィンギングシックスティーズを連想したようです。お洒落だな。
「人は自分が生まれついた階級に一生とどまっていなければならない」という前提を吹き飛ばしてしまった戦争。それが終結することにより「父親と同じ格好をする子供」から「父親と違う格好をする子供」へ徐々に移り変わっていった1930年代から1950年代。
すなわち、若者達にとって「自分が着る物は自分で選ぶ時代」が訪れました。
退屈な毎日を少しでも楽しく過ごすための音楽、服装、映画、場所。
上流階級/中流階級/労働者階級の対立、(例えば)ダンディズム/ボヘミアン/耽美主義等といった個人、あるいは集団的な主張はそれぞれテディーボーイ、カミナリ族、ビートニク、モッズ、ロッカーズ、ヒッピー、スキンズ、グリーザーズ等を生み出します。アメリカやイタリアやフランス等様々な国の文化を輸入、あるいは逆輸入しながら発展していったイギリスのユースカルチャーは結果的に、長く続いた「灰色のロンドン」の街並みを徐々に、時に爆発的に色鮮やかに彩っていくのです。
以下、NICENESSの公式商品説明より引用
1960-70年代にムーブメントを築いたイギリス伝説の「名店」でもパイソンレザーはよく扱われていて、当時のミュージシャンたちはこぞってエキゾチックレザーを着ていました。そんな華やかな時代を彷彿とさせるような、現在では手に入らなくなっている希少なベビーサイズパイソンを少量入手しました。
今回手に入れることができたパイソンレザーは、通常のパイソンに比べて全体的に小ぶりで、柄やウロコも小さめなので、小物を入れるアイテムに仕上げるのが良さそうと判断しました。
ご覧いただくとおわかり頂けると思いますが、ウロコが留まっていて剥がれにくく、ツヤのある仕上げになっています。
パイソン模様をエキゾチックに感じ、どこか自然の神々しさを感じます。
ヘビそれぞれに個体差があるうえに、今回は手染め仕上げをしておりますので、柄や模様に同じものはなくそれぞれ異なります。
使い込むうちに ウロコが一体化していくような美しさは、実に独特な経年変化ですので、長い時間を共に過ごす楽しさもベビーパイソンアイテムならではかと思っています。
(例えば)神秘的な東洋、コサックのシャツ、ペルーの手編みハンドバッグ、モロッコのローブやラグやクッション、そしてカウボーイとインディアン。
その国独自の文化が海や国境や時代を渡ることで本来の文脈からある意味で離れ、もしくは過剰すぎるほど忠実に再現されてツイストしていく光景は、人類が今も尚ずっと続けていること。
昔の人たちの特権だけではありません。
僕らも今、自分が着るものは自分で選べるのです。
いつかのどこか誰かにとっては装飾品。
いつかのどこかの誰かにとっては実用品。
いつかのどこか誰かにとってはお土産物。
いつかのどこか誰かにとってはただのゴミ。
いつかのどこか誰かにとっては宝物。
いつかのどこか誰かにとっては。
NICENESSのDADA。
僕らはとてもシンプルに「いいじゃん。」という感想をもって仕入れました。
このバッグは退屈に見える毎日を少しでも楽しく出来るものの一つとなってくれるような気がしています。
使い方も特に考えてませんが、同じく「いいじゃん。」と感じる方に買ってもらえたら嬉しいです。
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河上 尚哉
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圧倒的に青い服がMANHOLEに届きました。
でも、ただ青いだけじゃない。
こんにちは、鶴田です。
コットンの上にウレタンコーティングを施したバリバリに硬い質感、ざらざらの表面感。FRANK LEDERのジャーマンレザーともまた違う、ちょっとクリスピーな硬さ。青くて、硬い。
まずはバイカーズスタイルのブルゾン。あちこちに取り付けられた小さなポケットや、ピンポイントであしらわれた配色の切り替え。大きめの襟は、なんとなく近未来的なカット。繊細なパーツ使いもバイカーズスタイルの中で見ると違和感たっぷり。なぜか背面にはハンティングウェアのようなゲームポケットが。
青くて、硬くて、にぎやか。
同じ素材のパンツ。こちらはモーターサイクルパンツみたいな雰囲気だけど、スイスの民族衣装「レーダーホーゼン」のディテールを取り入れているらしい。フロントはセーラーパンツの様に開くし、ベルトループも付いている。前後にポケットはなく、両サイドには絶妙な配色で切り替えられた小さめの玉縁ポケット。
青くて、硬くて、にぎやかで、レトロ。
セットアップでゆうとに着てもらった。タンクトップの上に羽織っただけのラフなスタイルからは「青くて、硬くて、にぎやかで、レトロ」な要素が素直に伝わってくる。スエード靴やツイードのキャップで少しだけ素材感のアクセントを。
ブルージーンズの代わりですけど何か?的コーディネート。ブレザースタイルが新鮮に生まれ変わった。ある意味ではフェイクレザータッチのコーティング素材がGUIDIの本気レザーに華を添える。
そして、ネイビーブレザーの代わりですけど何か?的コーディネート。Vゾーンがあるので、ネクタイだって合わせられる。
バイクに乗る。狩りに出る。釣りをする。山に登る。なんでもいいんだけど、特定の用途のために作られた衣服と、RANDYがファッションのために作る衣服との間には大きな隔たりがあると思う。
バイカーズウェア、スイスの民族衣装、水兵服…。これらのミックスに対して、撥水性などの機能をまったく目的としない真っ青なウレタンコーティングを施す行為の根底には、純度100%のファッション思考がある。 青くて、硬くて、にぎやかで、レトロで…という形容詞がすべてファッションという目的地に終着するRANDYの洋服を見ると、僕はいつもすがすがしい気持ちになる。
「こんなに青い服(硬い服、にぎやかな服)、今までに着たことありません」という方もご心配なく。ジーンズのつもりで、ブレザーのつもりで、フツーの洋服のつもりで何食わぬ顔をしながら「え?青いって?なにが?」と着るだけです。他人の評価とか対価とか脈絡とか着ている理由とか、そういった雑念を意に介さずに着るだけ。僕は、そういう態度こそが純・ファッション的だと思っていたりするのです。
強いて言うならば、この洋服がこんなにも青い色をしている理由はその純度にこそあると思います。
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鶴田 啓
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ミリタリーパンツが好き
僕はポケットがたくさん付いたアイテムが好き。フィッシングやハンティング由来のアイテムを(あくまでもファッション用として)ちょこちょこ買ってしまうのも、そのあたりに理由がありそうだ。裏を返せば、カバン嫌いということでもあるんだけど…。
こんにちは、鶴田です。
ミリタリー由来のもの、中でも軍パンが好きだ。昔ほど頻繁には穿かないが、今でもたまにコーディネートすると気分がいい。たくさん付いたポケットは実際に使う場合と使わない場合があるけれど、というよりも、たぶんビジュアル的にジップやポケットがたくさん取り付けられた洋服が好きなんだと思う。
RAFのベンタイルオーバーパンツとUSAFのフライトパンツを掛け合わせ、NICENESS流に独自解釈したミリタリーパンツ・BILL。 一応「オーバーパンツ」となっているけれど普通の軍パンのつもりで穿いてもらっていいと思う。張りのある力強い生地、多数のジップ&ポケットが迫力満点。共生地のベルトも付属している。
前面はポケット使いのオンパレード。ヒップ周りは比較的すっきりとした印象だけど、ふくらはぎの下部分には開閉することでシルエットを調整可能なジップやサイドポケットが取り付けられていて、やっぱり力強い。
Gジャンにレザーシューズ。最近の河上スタイルもボトムスがミリタリーパンツに代わるだけで印象が変わる。コンパクトなトップスと迫力のあるミリタリーパンツとのバランスが小気味いい。
日本で初めて軍服生地正規生産工場に認定された工場へ依頼したらしいエジプトのギザ綿100%素材はベンタイルさながらの高密度。生地に張りがあるので、吊るした状態だとズドンと太く見えるシルエットも実際に穿くと筒状の立体的なものに変わる。
前・横・後ろ。どこから見ても男っぽいけど、後ろ姿は特にカッコいいなぁ。ヒップが意外とコンパクトだからかも。
タンクトップにテーラードジャケット。これもいつもの河上スタイルだけど、今日は5ポケットやスラックスの代わりに軍パン。いいね、新鮮。
僕もある意味でいつも通りのジャケット+GUIDIというスタイル。 シルク×リネンツイードやベジタブルタンニングのブーツなど、多様な素材感を軍パンがどっしりと受け止めている。
ちょっとロマンティックな色・柄・小物と合わせてみるのも面白い。
ちなみに、よく見るとこのパンツ、色がツートーンカラーになっている。ベージュがかった全体の中で、経糸は同じままで緯糸の色を微妙に変えた2色使い。黄色っぽいイエローベージュ×緑っぽいオリーブベージュの配色でヒップやポケット周りに陰影をつけている。一瞬「経年変化で色焼けしてる?」と思うくらいの自然さで、微妙にトーンが変化している。
また、極限まで糸の打ち込み本数を増加させたこの生地は水に浸ると繊維が膨張し、水を通さなくする防水機能を発揮するという。まさに水も漏らさぬような完成度。
ダイナミックで迫力のあるパンツの中に、こういった芸の細かさを盛り込んでくるあたりは実にNICENESSらしい感性。繊細かつ大胆に、ということか。
前後左右、どこから見ても。
遠くで見ても、近くで見ても。
全体を見ても、部分を見ても。
そして、実際に穿いてみても。
まったくスキのないミリタリーパンツ、BILL。
絶妙なミックス感。
ミルスペックを凌駕する本物感。
それくらい、よくできている。
だからといって、それは杓子定規にコーディネートしなければならないという意味ではない。
ノルマンディー上陸作戦のような緻密さは全く必要ではなく、僕らがぶらりと無策でぶち当たった時にこそ受け止めてくれる懐の深さがこのパンツにはある。完成度が高いアイテムであればあるほど、僕らは自らの感性を試し、バランス感覚を信じ、それらを実行に移すためのチャンスに恵まれたと思って喜ぶべきなのだ。
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鶴田 啓
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サーマルカットソー、良いですよね。
良いんだけどいっぱい持ってるし、お客さんにもいっぱい買ってもらったし暫くいいかな、と思っていたんですが・・・このNICENESSのCLIVEは「いっぱい持ってるし、お客さんにもいっぱい買ってもらったし暫くいいかな」という気持ちを軽くぴょんと飛び越えてくれたのでお店に並べることにしました。
型は1960年代の軍用アンダーウェアサーマル。
通常のサーマルとは異なりジャージ生地を裁断して縫製しているのではなく、身頃や袖などのパーツごとに一度ニットで編み立ててから縫製を加えています。
NICENESSのタグを外せばNICENESSとわからないような地味デザイン。
品質表示タグの印字も消えて将来古着として出回った時、みんなびっくりするんじゃないでしょうか。
古着でその都度自分に合うものを探すのも楽しいですが、気の利いた生地に関しては現行品には敵いません。何故なら当時作られた時と今で様々な環境が変化しているからです。
古いものの中には(時間や手間がかかりすぎて)失われた技術や現行品では再現できない雰囲気があるのは確かですが、モノづくりは日々進歩しています。
NICENESSはひらめきと手間と時間とお金をかけて、その進歩を続けるモノづくりをベースに失われた技術や再現できない雰囲気を今表現しようとしている。
さて、NICENESSのCLIVE。
地味デザインながら、生地やディテール含めてはちゃめちゃに手が込んでいるのがNICENESSクオリティ。
サーマル本来のベースレイヤーとしての機能にも期待が出来、ニットやスウェット感覚で一枚で着用した場合でも肌着感は皆無。
気の利いた一枚です。
どんなに歳を重ねようがどれだけ自分の気分が変わろうが住む場所や周りの環境が変わろうが、必ず数枚は手元に残っている。
デニムやスウェット、チノパンなどと同様にサーマルカットソーという物は男性の定番的な洋服の一つなのではないでしょうか。
現行のサーマルを見る時に感じる「余計なデザイン」が一切存在しないNICENESSのCLIVE。
僕らの手元にあるどんなサーマルよりも優れた部分のある洋服だと思います。
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河上 尚哉
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スウェットパーカーも好き
スウェットパンツが好きだけど、スウェットパーカーも好き。
こんにちは、中台です。
パーカーは古着でもデザイナーズでも仕入れが難しいジャンルだと思う。
古着では、まともに着る事ができるパーカーなんてほとんど見つける事ができない。
ボディは良いけど、はちゃめちゃにダサいプリントが入ってたり、古着屋さんでよく見るCHAMPIONのリバースだって、どう考えても僕らが自然に着られるシルエットではない。
かといって、ボディメーカーのブランクボディじゃ少し弱いし、ヴィンテージはバランスが悪いこともしばしば。
デザイナーズはかっこいいけど整い過ぎてたり、日常的に着るイメージが湧かない。
このように、ピンとくるものがなかなか見つからない中で、出ました。
近年一番のパーカー、NICENESS : SIMION。
最高のスウェットパンツ、OLIVERと同生地を使用した後付フードパーカーです。
ヴィンテージのディテールは各所に見られるが、全体的にはすごくシンプルなデザイン。
日常的に着るパーカーは、どことなく抜けていて少し物足りないくらいが丁度いいと思っているので、SIMIONのバランスは完璧。
ニット地スウェットが着慣れたスウェットのように体に馴染んで心地良い。
写真でも伝わる柔らかい質感。
実際には柔らかいだけではなく、肉厚でビンテージライクなガッシリとした生地の雰囲気も感じられる。
とりあえず着ただけ。
どんな格好にも気軽に合わせられることは大事。
パーカーをどう合わせるかなんて悩みたくない、他に考えなければいけないことは沢山ある。
小学生の頃から今まで、スウェットを上下で着るのが好き。
落ち着きます。上から何でも羽織れるし、案外楽しい気持ちになる。
気分も良いし、起きてから寝るまでこの格好で過ごしたい。
スウェット上下にシャツタイ、ブレザー。
いつも通りの鶴田さんにスウェットを合わせただけ。
僕とは違う雰囲気に見えるけど同じ。
とりあえず手に取って、ただ着るだけ。
なんだか良い一日になりそうです。
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中台 竜郎
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